私の名刺、肩書きはデザイナーですが、芸術家と言われる時があります。デザイナーと芸術家は、違うのかな?
2019年3月13日
いきなりですが、芸術家とデザイナーって
違うのでしょうか?
遙か昔・・。
そうです、若かりし頃の噺です。
私に、公務員の方とお見合いの話がありました。
私がデザインの仕事をしているのを知ると相手の方は
「芸術系の人は変わっている方が多いのでお断りします」と
紹介の方から私の両親へ伝言があったそうです。
私は、会ったこともない人に「変わった人」と判断され
お見合いを断られていたことを後に知りました。
似たような経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
○○という仕事をしているなら、
こういう性格であることが多い。
確かに、そのような傾向が当てはまることもあるかもしれません。
しかし、全員がその傾向に当てはまる、とは言えませんね。
たとえば
「介護の仕事をしているなら、献身的な人に違いない」なんて
思いがちですが、そうでない人もいるはずです。
残念なことに、多くの人が
職業に対して何らかの固定観念を持っています。
でも、イラストは、それを上手く使っています。
というより、そのような特徴を見つけ出し、イメージをつくります。
目で得た情報は頭の中でインプットされ、定着します。
それは、理解度にも繋がるのでデザインでは大切なことです。
画家のイラストは、ベレー帽をかぶり、パレットを持ってキャンパスに
むかっています。
身近に画家がいなくても、そのイラストでイメージはできあがっているので
ベレー帽をかぶっていなかったら、本当にこの人は画家なのか、と
疑うかもしれません。
イメージを覆すのは、並大抵ではなさそうです。
「芸術家とデザイナーの違い」って何?
私はこの問いに対するある人の答えを
いろいろな意味合いがあって、今でも覚えています。
その人曰く、芸術家は10人の人に作品を見せた時
良いと言ってくれる人がゼロでも全く構わない。
自分は伝えようとした。
伝わることを希望するが、伝わらなけばそれでいいんだ、と。
でも、私はそもそも「伝えたい」ために創作しているのに、
本当に伝わらなくてもいい、なんて思っているのかな、と
口には出さず、思っていました。
本当は伝わらない事を、とても悲しんでいるかもしれませんよね。
また、その人は、デザイナーはここに10人いたら、全員に
わかってもらおうとする。
性別、年齢関係なく、
解りやすく、使いやすく、安全なモノやコトが
広く、長く愛されるよう最良の方法を考えるんだ、と。
それは、私も同感。
でも、それはデザイナーに限らず
芸術家も伝えたい、理解してもらいたいと
デザインに真摯に向き合っている姿勢はかわらないはずです。
今、放送されているNHKの連続テレビ小説「まんぷく」で、
まんぷくラーメンをつくった萬平さんはいつも
栄養があって、安くて、安全な材料を使い、お湯をかけたら、
3分で食べられるラーメンを作るんだ!と言っています。
まわりから、いろいろ言われますが
その信念を貫きとおして、まんぷくラーメンが誕生しました。
信念って、大事だなと思います。
誰もが理解しやすい広告物が
利用する人へ伝える最良の方法は何か。
広告を出す人も、広告を見て行動を起こす人も
その街も全てが良くなりますように・・・。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。