唯一無二の看板を作るなら、味のある手書き看板の立役者 「画工さん」を探そう!!
2019年3月26日
本来、「画工」の意味は
絵を描く事を職業としている人。
絵かき、画家、と記されています。
看板業界は
絵だけでなく、必ず文字があるので、
レタリングの技術は 必須です。
商売道具である筆一本で文字や絵を描き
生計を立てるなんて、カッコイイですよね〜。
番組でも取り上げていました。
製作時
指定の書体や希望の文字に、
時にはバリエーションを加えるも
下書きは実にシンプルです。
会社勤めの頃、製作工場が併設されていたので
幸運なことに、仕上げまでの様子を
何度か、じっくり見ることができました。
私のまわりでは「画工さん」と
「さん」付けで読んでいます。
それだけ、特殊な技術があります。
これは以前
販売店の新築工事のお手伝いした時の事です。
デザイナーさんは
ヨーロッパ調の古い内装をイメージしていました。
建具の塗装も油性ペイントでわざと色ムラを指示し
床も年期のはいったフローリングを使い
什器の金物もサビ加工やエイジング加工が施される設計です。
そして看板は、木板に、ペイントで
店名は手書き。
外壁にも店名と絵を、と指示がありました。
さあ、画工さんの出番です。
デザイナーさんが私と画工さんを交え
イメージを伝えていきます。
ところが話が進むにつれ、
画工さんの表場がどんどん曇っていくのです。
実は。デザイナーさんは、意匠的な事から
画工さんに綺麗に、上手に書かないよう
お願いしたのです。
ところが、綺麗に仕上げ、美しく書くのは
画工さんにとって、基本中の基本。
それが故意に
満足のできるフィニッシュとはいかないことに
自分と葛藤していたそうです。
画工さんには、無理を承知で
描いていただきまいした。
ありがとうございます。
画工さんの人数ですが、残念なことに
たいへん少ないのが現状なんですって。
製作時間とコストの理由もあると察しますが、
デジタル印刷を、求められる場面が多いのが
現状かもしれません。
写真は、美瑛駅前です。
タクシーのりばの手書き看板、
右側のデジタル印刷された市内地図に比べ一見無骨に見えますが
雪にうもれていても、暖かみや味わいを感じます。
双方は、一長一短です。
上手に使い分けたいものです。
今、画工さんの高齢か進んでいます。
後継者がいなことは、真剣な問題です。
AIもかなわない手書きの技術。
無くならないでほしいと願っています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。